モーニング娘。「One・Two・Three」は本気でEDMしている

モーニング娘。「One・Two・Three」は本気でEDMしている

アイドルとEDM

 

カラフル期モーニング娘。の代表曲であり、EDM路線始まりの曲。トラックはバッキバキなのに歌われるのが“繊細な乙女心”というつんく♂っぷりには畏敬の念すら抱きます。

 

発売は2012年。EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)という音楽ジャンルが、欧米を中心に人気を博して少し経った頃であり、日本にも様々なアーティストの楽曲にそのテイストが導入され始めた頃です。

 

本楽曲発売の約半年後、ライバル(?)のAKB48も『UZA』という楽曲でEDMを導入しますが、メジャーアイドルとしてはやはり攻め(迷走?)のモーニング娘。が少し早かったですね。

 

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歌詞とリズムとノリと

 1番Aメロ

100万ドルの夜景よりも
10カラットのダイヤよりも
ただそばにいて欲しいだけよ
わかる? Hey Baby

 

えー、男の立場から言わせてもらいますとー、、、うん!わからない!

 

まぁそれは置いといて、『One・Two・Three』というタイトルにかけてなのかどうかは分かりませんが、“数字”を使いながら初っ端から印象的な歌詞でグッと惹きつけてくれますね。

 

Bメロに入る前の左右チャンネルを行き来する“吐息”も、リズムを重視したトラックの中で聴くとマイケル・ジャクソンを彷彿とさせますね。

 

言い過ぎですね。

 

1番サビ

One ちょびっと不安で
Two ぱりっと服着て
Three もちょっと我慢で
君を待つの

 

「ちょびっと ふ・あ・ん・で」と、リズムの“縦”を意識した歌い方が特徴的なサビです。

 

「One」「Two」「Three」という言葉自体に歌詞上の意味は無いんですが(強いて言えば君を待つカウントでしょうか)、歌詞以上の音へのノリを意識しているつんく♂の作家性を考えると自然な結果と言えるでしょう。

覚えやすいし、ライブでファンが叫ぶ絵がすぐ想像できますからね。

 

“縦”を意識した歌唱の後だからこそ、サビラスト <愛してる> 音を伸ばした歌がより印象的に聴こえるような仕組みになっています。上手い。

 

裏ではEDMの定番「ビルドアップ」(バスドラとかが、ダン・ダン・ダン・ダン→ダンダンダンダン→ダダダダダダダダみたいになるやつ)が行われていて、しっかり盛り上げています。ちゃんとEDMしてますわ。

 

ラストのサビ前は鞘師渾身の「Wow Wow ウォホ~オウ」で昇天しましょう。

 

ちなみに、つんく♂のライナーノーツでは本楽曲について下記のように語っています。

なぜ、この曲、このスタイルにしたかというと、今回10名になったモーニング娘。のメンバーの顔(声)が1つ1つ見えてくるような10名全員での代表曲に仕上げたく、ひとりが任されるセンテンスを少なくし、その分10名がいろんな箇所で目立つ事の出来るような割り振りにしました。

 

声へのエフェクトも躊躇せずかけました。ライブバージョンでの完全再現はなかなか難しいかもしれませんが、今回はまず、作品を仕上げる事を一番に考えました。

  モーニング娘。 7/4発売 シングル「One・Two・Three / The 摩天楼ショー」 | つんく♂オフィシャルブログ 「つんブロ♂芸能コース」 powered by アメブロ

 

「メンバーの顔(声)が見えるようにと言っておいて、がっつり声にエフェクトかけてるやん」というツッコミは胸にしまっておいて、やはり根っからのミュージシャンであるつんく♂。作品というものに対する思いの強さが滲み出ていますね。

 
 
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