sora tob sakana「流星の行方」
「俺は音楽が好きなんだ。メンバーとかよく分からない。」という建前でなんとか自意識を保っている派閥、”楽曲派”。
そんな愛すべき存在の巣窟と化している現場が、sora tob sakanaである。
ポストロック、オルタナティブロック、プログレ、エレクトロニカなどなど、様々なジャンルの音楽を消化して、妖精のような清らかさと神秘性を持つメンバーたちの歌を加えることで、唯一無二のsora tob sakanaの音楽は完成する。
本楽曲『流星の行方』では、ストリングスがフューチャーされ、緊迫感と解放感を行き来する美しい音世界が構築されている。
「夢に向かう希望」という使い古され過ぎたテーマを歌っているが、意識的に熱さを排除した歌唱やアレンジにより、ある「個人の夢」ではなく「夢という概念そのもの」を歌った歌のように感じる。
夢を追う美しさ、エネルギー、そして残酷さ。
やがて幕が降りる
長い夢の跡
「夢の終わり」まで描いている本楽曲を聴いていると、「人」の「夢」と書いて「儚い」という漢字の成り立ちについて、なんだか考えてしまう。
しかし、本楽曲は「希望」で終わる。
次の幕が上がる
それを待っている
それは希望のままでいられるのか、それとも新しい絶望への始まりなのだろうか。
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