はじめに
K-POPが気になり出したあなたへシリーズ第2回は、まだまだトップクラスというか有名どころが続く。
私自身が気になり出してから一週間と経っていない時に聴いていた曲たちなので当然だが、有名なのにはそれだけの理由があり、やっぱりめちゃめちゃ良いのだ。
ということで、今回も絶対に聞くべき5曲を紹介していく。
BLACKPINK『How You Like That』
飛ぶ鳥を落とす勢いの、、いやもはや飛ぶ龍くらい落としそうな勢いで爆進するBLACKPINK。そんな彼女たちがギネス世界記録という具体的な形で世界を制したのが本作である。
MV公開初日に8,630万再生を記録。“公開24時間内YouTube動画で最多の再生回数”としてギネス世界記録達成。
同時にMVの中での最多再生回数やK-POPの中での最多再生回数など、合計5つのギネス世界記録を達成した。スケールが訳わからんレベルまで来ている。
人気先行ではなく肝心の楽曲ももちろん鬼カッコいい。
明らかに世界を意識しているトレンドを抑えた“サビ無し”ダンスミュージックだが、彼女たちが歌い踊ることで妖艶な色気と美しさをまとったBLACKPINKの色に染めている。
冒頭、オーケストラヒット的なストリングスが荘厳な雰囲気を作り出す中、お馴染みの<BLACKPINK in your aria>が囁かれる。
曲としては一度終幕を迎えたようなコード感で音が止まり、スタートから10数秒で完全なる無音が訪れる。
歌詞のように“BLACKPINKの登場”で既存の音楽は終わりを迎え、新たな局面に進んでいくことを暗示するような構成に鳥肌が立つ。
トラックも、LISAパートでのオリエンタルな音色やドロップ部分での人を食ったようなメロディなどインパクト抜群。
そして楽曲後半でのリズムチェンジから高らかに叫ばれる<BLACKPINK>。
これだけの要素を3分程度に詰め込むセンス。この楽曲の短さも欧米ヒップホップのトレンドに即したものだ。
この圧倒的な無敵感から放たれる<Ha how you like that?(気に入った?)>には、ひれ伏すしかない。天晴れ。
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BLACKPINK『BOOMBAYAH』
またまたBLACKPINKだ。先程の『How You Like That』は彼女たちの最新曲だが、本楽曲はデビュー曲である(正確には2曲入りデビューシングルのうちの1曲)。
私が聴いて好きになった順に紹介しているので、発表順の前後はある。許して。
最初に聴いたときにはThe Prodigyの新譜かと思った。
この密教感というか呪術感というか、怪しさ満点な感じはThe Prodigyと同じ匂いを感じる。
それを頭を緑に染めた上げたおっさんではなく、可愛い女の子が歌って踊っているという異次元具合にノックアウトされた。
ドロップ部分では、そのブードゥーなメロディに合わせて、まるで儀式を行っているかのように腕も頭もぶん回すし、今度は円になって回り出すしもうやりたい放題だ。
と思ったらいきなり天使が舞い降りて<オッパー?>だ。
え、なに今なんて言ったの?もしかして、韓国語に少し触れて以来、可愛い子に一番言われたセリフNo.1の「オッパ」って言ったの?可愛すぎるんだけど。
サウンドと高低差ありすぎて耳キーンなるんやけど。俺を殺す気ですか。
皆の者、歌詞とかサウンドとかどうでもいいから、とりあえず<オッパー?>を聴け(半分マジ)。
ITZY『ICY』
TWICEの直属の後輩にあたる超大型新人・ITZYの2作目。
デビュー曲『DALLA DALLA』が、ガールクラッシュなカッコよさとアイドルらしいキュートさを兼ね備えた完璧な楽曲だっただけに、いやでも期待感が高まる中で発表された本楽曲は、またしても完璧だった。
…まぁ発表当時はK-POPにハマってないので当時の様子は知らないが、きっとそんな感じだろう。
楽曲全体の方向性としては『DALLA DALLA』と同様の指向を感じるが、音楽的には大きく異なる部分がある。
本楽曲には、前曲にあった“分かりやすいサビ”がない点だ。
『DALLA DALLA』は、サビ以外の部分がクールでマイナーな雰囲気であったため、一気に抜けるサビは特に印象的だった。インパクトが大事な“デビュー曲”としては正解なのだろう。
対して本楽曲は、サビはあるもののメロディを歌い上げるものではない。
その理由は、楽曲全体の構成が先程のBLACKPINK『How You Like That』のような“サビなし”楽曲の様相を呈しているからだ。
その証拠に、サビ前はビートが薄くなりメロディアスに歌い上げるパートになっている。つまり、本来サビは必要なくドロップにすることもできた構成なのだ。
そこにあえてサビを入れ、踊りながらも歌える楽曲に仕上げた挑戦的な楽曲ということもできるのだ。
2作目にして世の風潮に抗う、ITZY恐るべし。
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ITZY『WANNABE』
引き続き、超大型新人・ITZYの3作目。目眩がするほど圧倒的自己肯定ソングになっている。
さすがに似たようなコンセプトが3曲続くと食傷気味にはなってくるが、そういう戦略なのだろう。
昨今、日本でも話題のドラマ『梨泰院クラス』『愛の不時着』も、“強い女性像”を打ち出した作品だった。女性の社会進出が叫ばれる中で、JYPとしてトレンドを意識したグループということか。
肝心の楽曲はというと、高品質ながらこれまでの2作に比べるとインパクトが弱い印象だ。
不思議なベースラインが楽曲を牽引する点も効果音を効果的に入れ込む点も自分アゲ歌詞も共通だが、印象に残るキラーフレーズがない。
前の2曲が飛び道具的なアレンジを上手くポップに昇華していたが、本楽曲はだいぶ薄味だ。
もちろん音楽に良い悪いはなく、あるのは好き嫌いだけなので、これはあくまでも個人の感想だ。悪しからず。
MVには見どころが多い。
冒頭のセンター・リュジンの肩ダンスからの空手パンチは印象的だし、ユナがランウェイで寝っ転がって、写真を撮られまくりながら自撮りするシーンは本楽曲のコンセプトを最も象徴的に表している名シーンだ。
うん、決して悪い曲じゃない。前の2曲が良すぎただけだ。でも発表曲順を追いながら曲を聴くのって楽しいよね。
Red Velvet『Psycho』
Red Velvetの楽曲で初めて聴いたのが本楽曲であったため、彼女たちのイメージがこれで固まってしまい、以降どんなに可愛い曲を聴いても違和感を感じるようになってしまった。
それだけ強烈なインパクトのある楽曲だった。
あまりにも美しい曲だ。
ピッチカートが作り出す幻想的な音世界に身震いするようなフェイクが重なり、冒頭から夢の中へ連れて行かれるような感覚を覚える。
昨今のK-POPアイドルの定番になっている“サビ無し構成”とは一線を画した楽曲は、一際新鮮に映る。
この独特の浮遊感を作り出しているのは、左右のチャンネルを行き来するシンセやサビで16を刻むハイハットといった上モノはもちろんだが、一番の要因はバスドラムの音色だと思う。
一般的なものより高めのピッチで、独特なリバーブを持つこのバスドラムこそが本楽曲の肝だ。
圧巻なのはBメロ。メインボーカルのウェンディ嬢が、1フレーズで1オクターブ以上を使う高難易度の美麗フレーズを歌い上げる。
心を強く保っていないと“持っていかれてしまう”フレーズだ。
フレーズといえば、2番Aメロの<I’m original visual>の韻が気持ちよくて好き。
「私たちは美しくて悲しい関係だね」という歌詞が象徴するように、厨二心(V系好き心)をくすぐる依存的な恋愛を表現する楽曲として完璧なアレンジだ。
というかまずRed Velvetっていうグループ名が最高だよね。
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終わりに
ということで今回は、有名どころが集まった。
さすがは人気グループ。どの楽曲も最高にかっこよくて、各グループの個性も見える素晴らしい作品だらけだ。
すべて1曲で人生を変えられるような破壊力のある楽曲だが、いい曲はまだまだまだまだある。どんどん紹介していきたい。
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