ハロプロを真に楽しむことができないという絶望

ハロプロを真に楽しむことができないという絶望

越えられない壁

ハロプロが好きだ

 

当然よく聴くし、どのグループでも新譜はチェックするし、友達にも勧める。友達以外にも勧めたくなって、こんなブログまで作ってしまった。

 

ハロプロ楽曲には、様々な人物が登場する。

 

恋をしている人、夢に向かって努力している人、彼と一緒にお店がしたい人、遊びじゃキスしない人、世界一HAPPYな人、ジーパン履くのに慣れた人……。

 

「~な人」大喜利はこんなもんにしておくが、とにかくハロプロ楽曲は、多種多様な人物を通して様々なメッセージを我々に伝えてくれる。

 

そんな曲達を聴いていると、ふと、こんなことを思ってしまう時がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あぁ、女の子になりたい。

 

画像出典:こんな偶然ある!?(笑)…♪*゚一岡伶奈 | BEYOOOOONDS CHICA#TETSUオフィシャルブログ Powered by Ameba

 

 

いや、待って、引かないで聞いて欲しい。

 

絶対男ハロヲタなら分かってくれると思うんだ。

 

 

ハロプロ楽曲の主人公

色々な人物が登場するハロプロ楽曲だが、こと主人公については圧倒的に女性が多い

 

女性が歌っているので当たり前かと思うが、アイドル界一大勢力である48系・坂道系で秋元康が描く主人公は、一人称を「僕」とする男性目線の歌詞が多くを占めている。

 

マーケティング的には、こちらが正しいのかもしれない。

 

基本的に女性アイドルのターゲットは男性であり、その男性が共感できる歌詞の方が好きになってもらいやすいからだ。

 

一方でつんく♂大先生によるハロプロでは、『しょうがない 夢追い人』なんていうクソ紐男を養う女性を主人公にしたとんでもソングをあろうことかシングルで出すという暴挙に出ている。

 

 

 

共感という側面で音楽を聴く場合、我々男はどんな気持ちで下記のような歌詞を聴けばいいのだろうか。

 

何も知らない あなたの
洋服にアイロンしてる手に
涙が落ちていく

 

「もう逆につんく♂はどんな気持ちで書いてんの?」って感じだが、その甲斐(?)もあってハロプロには女性ファンが本当に多い。

 

私は、TOKYO IDOL FESTIVALに全日参加したこともあるし、もともとはAKB48からアイドル沼に足を踏み入れたし、地下から地上まで様々なアイドル現場を観てきたが、やっぱり相対的にハロプロファンは女性の比率は圧倒的に高いと思う。

 

あと年齢層も高い。ハゲも多い。未来の自分を見るようだ

 

真に自分の歌にできない悲しみ

そうなのだ。

 

我々男性は、どんなに曲を聴きこんでも、どんなにライブに足を運んでも、どんなにつんく♂のライナーノーツを読みこんでも、真の意味でハロプロ楽曲を自分の歌にすることはできないのだ

 

女性目線で描かれたその世界がどんなに好きでも、深く味わうためどんなに考察を巡らせても、残念ながらしっかりチ○コが付いている私には、その全てを理解することはどうしてもできない。

 

どうあがいても、この絶望からは逃れられないのだ

 

ハロプロ楽曲には、つんく♂から世の女性達へのメッセージのような、“女性の生き方論”のような楽曲が多く存在する。

 

その代表格が、Berryz工房『VERY BEAUTY』だ。

 

 

 

また 鏡を見つめてる
ああ どうしてこんな顔よ
明日の朝 目が覚めた時には
美しくなってたらいいな

  

当時、いたいけな中高生だった彼女達にこんな歌詞を歌わせるところもすごいが、本フレーズを、見目麗しい美少女・菅谷梨沙子さんに歌わせることがもっとすごい

 

傍から見たら欠点の無さそうな美しい女性でも、本人にとっては満足することが出来ない、そして満足する日など訪れないといったような女心を、冒頭4フレーズと歌割りで表現しているのだ。

 

 

と偉そうに書いたが、これも想像だ。妄想だ

 

そんな女心、分かった気になっているだけで、真に分かることは一生無い。

 

他にも、女性特有の感性が歌詞の中に散りばめられている。

 

なぜだかケンカした
ああ 大好きなあの人と
また こっちが先にあやまるの
仕方のない事ね

 

 

 

「女性の方が大人」

 

よく言われる言葉だが、30年に満たない自分の人生で考えても確かにそうだと思う。「先にあやまる」という懐の深さが、「大人」を表している。

 

歌っているのは年齢的には「少女」だが、それ以上に「女性」なのだ。

 

どうして 春は
ドキドキしてくるのでしょう
街の 中も
お花の匂いがしてる

 

 

断言するが、男は花の匂いなんて気づかない。

 

草花を見て考えることは、「あの草、笛作れるな」「あの実は食える」の2つだけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

っていうか石蹴りしているので、草花など目に入っていない。

 

 

 

そして本楽曲には、つんく♂から未成年の彼女達へ、“大人”として、あるいは“男”として、女性にはこう生きてほしい、という道しるべのようなメッセージを残している。

 

 

ステキな女性になりたくて
涙を我慢しても
毎日元気に生きていく
それが魅力よ
それが女よ

 

ステキな人生見つめてる
大人に近づくから
毎日元気で美しく
それが魅力よ
それが女よ

 

 

 

 

 簡単な言葉で綴られているが、美しい言葉だと思う。

 

「それが魅力よ」「それが女よ」

 

そう力強く言い切る本楽曲には、つんく♂からの愛が溢れている。

 

この曲で描かれる女性像を体現しようと生きている女性は本当にかっこいいと思うし、その心が何より『VERY BEAUTY』なのだ

 

 

画像出典:【ライブレポート】Berryz工房がラストコンサート。「また会えるよね」

 

 

本楽曲を“人生の柱”として生きている女性も多いのではないだろうか

 

私はこの曲が大好きだし、つんく♂の思いと彼女達の力強い歌声に涙を流すけれど、残念ながら自分の歌とすることはできない。

 

もし私が女性だったなら、今の自分では感じることのできない感動を感じられるのではないか

 

今の自分では受け取ることのできないつんく♂からのメッセージを受け取ることができるのではないか

 

本当に悔しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺には秘密の恋のボタンもついていないし、抱きしめた後に口づけて逃げないし、少しデンジャーな恋愛求めてないし、ヒロインになれないし、少し派手目にお化粧直さないし、ガラスの靴はこの手の中にないし…。

 

 

 

あぁ、病んできた…。

 

今日は、卓偉の兄貴聴こう…。

 

 
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